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海外赴任からの帰国

海外赴任からの帰国

現地の銀行口座が帰国後も必要かどうかはお一人おひとり事情が異なりますが、帰国するのであれば現地の銀行口座 は解約した方がよいでしょう。国や銀行によっては、帰国する場合は口座を解約するよう定めていることもあります。また、帰国後に解約したくても 現地の銀行によっては解約できなかったり、手続きが煩雑で時間がかかる場合もあります。一方で「そのまま現地に残る家族がいる」、「帰国後も定期的な支払いがある」、「近い将来に同じ国に赴任する」といった事情がある方は、現地の銀行口座を解約せずに、そのまま維持するという選択 肢もあるでしょう。

●ご存じですか?〜現地の銀行口座〜

帰国後も現地の銀行口座を解約せずに維持するという選択をされる方は、帰国後も定期的に口座の状況や口座の必要性 を確認する必要があります。長期間取引がないと口座が凍結されたり、サービス内容が変更・廃止されることがあります。気づかないうちに現地の 銀行の口座維持手数料の条件が改訂されて、毎月手数料が引落しされていたとい う事態も起きかねません。また、近年増加しているのが相続の問題です。相続が発生して、亡くなった方の海外の銀行口座を解約するために、遺族が弁護士などに多額の費用を支払い、数年かけてやっと解約できたというケースもあります。「いつか使うかもしれない」と思って現地の銀行口座を 維持していても、結局、帰国してから一度も使っていない方も少なくないようです。現地の銀行口座を維持される方は、定期的に口座残高やサービス条件などを確認するとともに、その口座の必要性を今一度確認しましょう。

現地の銀行口座を解約する

現地の銀行に、銀行口座の解約方法を確認します。解約するには、現地の銀行窓口で手続きする必要がある場合や、帰国後でも書面郵送やインターネットで解約が可能な場合など、銀行によって対応方法が異なります。帰国後に現地の銀行口座を解約しようとしたところ、現地の銀行に「来店のうえ窓口で手続きいただかないと解約できません」と言われてしまい、現地に旅行をした際に解約をしたというケースもあります。解約手続きに日数がかかることもありますので、帰国日が決まったら現地の銀行に問い合わせて、早めに解約方法を確認しておきましょう。

●ご存じですか?〜帰国後の口座解約〜

帰国後に家賃や公共料金などの最後の支払いが発生する場合は、帰国前に口座を解約できません。現地に残る家族に解約を依頼した、帰国してから現地に旅行した時に解約したという方もいます。
また、帰国後に銀行口座を解約しようとしたところ、本人確認のために日本の住民票を翻訳したものを現地の公証役場で公証する必要があり、それを現地の銀行に提出して、ようやく口座を解約できたという話もあります。

現地の銀行で必要な手続き

現地の銀行の手続き方法に従い、送金や解約の手続きを行います。事前に予約したうえで来店してスムーズに手続きができた方もいれば、手続きに何時間もかかった方もいるようです。最近は本人確認や手続きが厳格化しているため、何度もやり直しを求められるといったケースもあるようですので、時間や日数に余裕をもって手続きをしましょう。

●ご存じですか?〜海外送金〜

外貨のまま日本の銀行口座へ送金する場合は、現地の銀行に提出する送金依頼書に日本の外貨預金の口座番号を指定すると共に、備考欄に「DO NOT CONVERT」と記載しておくとよいでしょう。現地の銀行が誤って日本円に換えて送金してしまうことを防止できる可能性 が高まります。