ロンドン
住宅マーケット概況
2024年は極端な賃貸供給不足が続いた2022/23年に比べると物件数も増え、1年前の家賃に比べおよそ3-4%、月によってはほぼ0%の値上がり率と、昨年の平均10%に対して緩和傾向に向かいました。しかし賃貸物件数はいまだコロナ前に比べ75%ほどの戻りと言われており、共益費の値上がりや維持費にかかるコストなどを考え、売買を考える家主も未だ少なくはありません。インフレ率は政府が目指す2%近くに近づき、今後住宅ローンの利率も2025年にかけて下がると予想されていることで、売買市場が少しずつ活発になる可能性があります。また2025年中の施行を目指し、現在検討が進む新しい賃貸に関する法律Renters' Rights Billの内容によっては賃貸市場から遠のく家主が増えるのではという声も出ております。2024年度の賃貸市場は緩和された感はありますが、2025年はまた状況が変わる可能性も大きいとみており、まだまだ予断を許さない状況です。
代表的な住居エリア
ロンドンの日本人駐在員85%はテムズ川の北側、15%が南側に住んでるといわれています。
セントラルロンドン(中心部)
最も需要の多いエリア。交通の便がよく、通勤、買い物にも便利なセントジョーンズウッド、スイスコテージ、また高級エリアと知られるケンジントン、ノッティングヒルは日本人駐在者に人気があるエリアです。ここ15年程は単身者を中心にビクトリア、ウェストミンスター、またバンク周辺の需要も増えています。
北部
シティーにアクセスが良く、古くから日本人コミュニティーが根付いている地区。日本人児童の受け入れ体制が整った良い現地校が多い場所としても知られ、家族向けのエリアとして知られております。
東部
第二の金融街と知られるカナリウォーフには築浅高層マンションが多く、日系会社が集まるバンク周辺にも交通の便が良いので、近年人気が出てきている地区です。
西部
日本人学校があり、イーリング、アクトンを中心に大きな日本人コミュニティーがあります。このエリアはご家族にも単身者にも便利で、西部の中心地として栄えています。エリザベス線の開通により中心部への移動も便利になり、更に人気が集まっています。
南部
緑の広がる南部地区は、一戸建ての物件が多く、ご家族向けのエリアとして知られています。
一方で中心部に近くアメリカ大使館を中心としたNine Elm開発エリアは近年新築物件の建設が続き、注目を集め始めております。
家具情報
ロンドンの賃貸物件で多いのが、furnishedと呼ばれる家具付き物件です。ただし、地域や高級物件によってはunfurnishedと呼ばれる家具なし物件が多くなることもあります。高い家賃での申し込みにより、家具を追加することができるケースもありますので不動産仲介会社に相談するとよいでしょう。
住宅慣習
一般的な仲介手数料
契約書代金として£300 + VAT(ただし不動産会社により異なる)。個人契約にはかからない。
デポジット(敷金)
通常家賃の5週間分をデポジットとして、また家賃の1週間分を申し込み時にホールディングデポジット(手付け金)として支払うことが一般的です。
契約年数(賃貸借期間)
1年間から最高3年間
契約方法
法人契約 / 個人契約
住宅タイプ
日本のマンション/アパート型物件をフラット、家をハウスと呼びます。英国では一軒家を階ごと、また部屋ごとに改造したコンバージョンフラットと呼ばれるものもあります。ハウスには、テラス、デタッチ(一軒家)、セミデタッチ(二軒家)、タウンハウスなどがあります。
その他の情報
日本人学校
ロンドン西部には、文部科学省認定の日本人学校があり、日系幼稚園も充実しています。同じ様に北部も、国語の補習授業校と日本児童向けの幼稚園があります。
日本食
日本人以外からの需要が多い中心部はもちろん、ロンドンの至るところに日本食レストランや食材品店があります。また、現地スーパーでの取り扱いも増えているので、日常生活に困ることはありません。
日本語が通じる医療機関
日本語対応が可能な医療施設は、ジャパングリーンメディカルセンターシティクリニック(中心部)、アクトンクリニック/レディースクリニック(西部)、ロンドン医療センター(北部)などがあります。健康診断や予防接種も対応している場合がありますので各施設にお問い合わせください。
情報提供元
〇社名:Relo Redac Strattons Limited
〇住所:Charles House, 108-110 Finchley Road, London NW3 5JJ
〇TEL:+44(0)20 7431 7755
〇URL:https://redacstrattons.com/jp/
〇E-Mail:lettings@redacstrattons.com