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海外赴任前健診と労働安全衛生法
様々な会社の海外赴任規程を見ている中で、よく"これはグレーなんじゃないか?"と思わせる規定を多く見かけます。
その代表例が、
「1年以上海外へ派遣させる者は赴任前健康診断を受診しなければならない。」や、「1年以上海外へ派遣させる者は海外赴任者、6ヶ月以上1年未満の者は長期出張者とし、海外赴任者については赴任前健康診断を受診しなければならない。」などがあります。
もちろん規定の定めに関らす、実態がきちんと受診されていれば問題はないのかもしれませんが、実態もこのままだとすると、実は法律違反ということになってしまいます。
というのは、労働法の中の、労働安全衛生法 労働安全衛生規則 第四十五条の二(海外派遣労働者の健康診断)に、
「事業者は、労働者を本邦外の地域に六月以上派遣しようとするときは、あらかじめ、当該労働者に対し、第四十四条第一項各号に掲げる項目及び厚生労働大臣が定める項目のうち医師が必要であると認める項目について、医師による健康診断を行わなければならない。」
という条文があります。
1年未満であっても6ヶ月以上派遣しようとするときは、健康診断を受診させる必要があるということです。
この法律を知らないと、例えば1年間のビザを取り、1年以内で日本に戻ってくる長期出張者の方などは、法律上は健康診断を受診させていかなくてはならないのにもかかわらず、つい受診させないまま渡航させてしまっていることがありうるのです。
規程は会社の骨組ですから、読み方によってはグレーにも見えてしまいかねないものはなくしていきたいものです。特に近年は、社員の健康管理について会社の責任範囲を広く解釈する流れです。法定で定められた健診を実施しないまま、駐在員が海外で過労死などしてしまった場合に、会社としての安全配慮義務違反が問わるケースが増えていますので、海外駐在員の健診に関する取り決めと運用を今一度、見直すことをおすすめします。
情報提供:㈱リロケーション・インターナショナル 海外赴任規定アドバイザリー担当







