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輸送保険の申し込みは慎重、確実に

普段の生活では、あまり馴染みのない保険かもしれません。健康保険でもなく、生命保険や火災保険でもなく、文字通り荷物輸送時の損害リスクをカバーする保険です。

海外赴任前の慌しい時の保険申し込みに、荷物1つ1つの数量とその価値を用紙に記入するのは、予想以上に時間と労力を費やします。荷物の整理や分別に気を取られて、記入内容が意外とアバウトになりがちです。

こんな事例がありました。荷物を業者に引き渡し、赴任地で荷物を受け取った時のことです。輸送途中に荷物が水濡れし、衣類、靴、家具にカビが生え、本はふやけてしまい、電化製品は故障してしまいました。原因は、荷物が赴任地に到着し、港湾業者が本船から引き出した後、港湾業者の不手際で、荷物が雨天時に外に置かれたまま雨水にさらされてしまったのです。

(港湾業者は引越業者、運送業者とは別に港で船積みを行う業者のことで、国によって民営ではなく国営として国が管理している場合もあります)

日本や日本の業者では考えられないことも、海外では起こってしまうことがあります。

そこで、重要になるのが輸送保険です。荷主様としては、荷物を受け取るまでに起こった事故である以上、ダメージ分の全額を補償されることが当然と考えます。しかし、運送約款上で規定されている損害補償では、補償範囲が不足の場合がほとんどです。その際に輸送保険でダメージをカバーすることとなります。

しかし、輸送保険もあくまで申し込まれた品目・金額の範囲内でしか保障されません。

申し込み時に品目・金額をアバウトに記入してしまった時には、本来もっと価値のあるものでも、それ以上は保障されないということになってしまいます。それは、ご自身にとってとても厳しく悲しい現実です。

輸送保険を申し込まれる際は、おそらく大丈夫だろう、壊れることはないだろう、面倒だからとりあえず記入しておこう、などという考えではなく、万一のことを想定し、慎重に、また不明な点はそのつど業者に確認しながら、確実に記入されることをお勧めします。

それが、ご自身の家財が国を越えて輸送されるという、日本国内の引越とは違う長く危険な輸送を、安心して委託できるポイントとなります。