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子どもが学校に馴染むまで

柳 和美(主婦)

子どもを連れての初めてのアメリカ海外赴任。夫と2人でのヨーロッパ赴任経験はあったものの、小学生の息子と幼稚園児の娘を連れての海外赴任には不安がありました。

子どもについては、現地の生活に慣れるまでが大変かも知れないと不安に感じる程度で、現地の学校への編入でしたが元々活発な子ですから、さほど心配はしていませんでした。しかし、この不安は的中してしまいました。

息子が学校に行きたがりません。「いやだ。いやだ。友達が何を言っているのかわからない。学校が怖い」と言うのです。お昼に持たせたおにぎりも友達から「あの子変な物を食べている」と注目を浴びる要因になったようです。親としては、子どもに大きな変化を与えないようにとの配慮から、日本の弁当を用意したのですが、今思えば配慮に欠けていたような気がします。

息子が通学していた学校は日本で言うマンモス校で、生徒数も多く中には外国人もいました。担任の先生は良い方で色々と親身になって相談にのってくれました。叱って無理に納得させて学校に行かせることも出来たかも知れませんが、出来ればそうはしたくなかったのです。息子については様子を見ることになりました。

その頃、下の娘も同じようなことがありました。私と一緒でないと幼稚園にすら入りません。元々人見知りする方なので覚悟はしていたのですが、幼稚園の教室から私の姿が見えなくなると泣き出してしまい、先生から「迎えに来てください」といわれることもしばしばでした。少しずつ馴らすために、少しの間一緒に幼稚園に通うことにしました。

子どもがアメリカという国を嫌いにならないようにとの思いもあり、できる限り夫と息子、娘と過ごす時間を設け、アメリカならではの体験をさせることにしました。ゲームワークスに連れて行ったり、市場やビーチ、湖や公園などにも行ったりしました。

しばらくしてから、息子の通う小学校の校長先生から呼ばれました。校長先生は「他の小規模なアットホームな学校の方が、お子様にとって良いのでは? 生徒数が多いせいもあるのか、学校や友達に馴れていないようだ」とのアドバイスでした。色々考えた結果、地域の別の学校を紹介していただき転校させることにしました。新しい学校は明るく環境の良い学校で、担任の先生もとても親切。クラスの子ども達も息子をとても助けてくれています。

学校の環境、担任の先生、子ども達が変わるだけでこれだけ息子の反応が変わるとは信じられないくらいでした。娘も同様に幼稚園に馴染めるようになり、今では驚くほど楽しそうに通園しています。何が子どもを変えるのでしょう。でも、今回思ったこと、それは「子どもは強い」と言うこと。私も負けているわけにはいきません。