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米国での生活立上げのヒント
私が赴任したのは、アメリカ・カリフォルニア州の州都サクラメント市郊外のローズビル市で、日本人はあまり見かけませんでした。帯同家族は、妻と当時小学2年生になる男女の双子と幼稚園(年中)の娘です。1997年6月から2000年8月まで生活しました。学校に早くとけこむために
英語がまったく話せない状況でのコミュニケーションは容易ではありません。周囲の子どもたちにはもちろん悪気などなく、よく話しかけてくるのですが、日本人の子どもは戸惑うばかりです。就学前なら身ぶり手ぶりによるコミュニケーションで何とかなりますが、学年が上がると語彙(ごい)の差が出てしまいます。しかし最大の問題は、子どもが「英語が話せない」ことで自信を失ってしまうことです。わが家の子どもたちの場合は、幸いにも「日本文化」が自信回復に役立ちました。それは、「折り紙」や「あやとり」です。日本人なら誰でも知っている折り紙の「折り鶴」「かぶと」「紙ヒコーキ」などです。現地の先生も日本文化に興味があり、授業時間をさいて日本文化を紹介する時間を設けてくれました。妻もインターネットの折り紙サイトで、英語の用語を下調べしました。親子による「折り紙」授業のあと、子どもたちはみんなの人気者になり、これをきっかけに徐々に学校に溶け込んでいきました。
インターネットで宿題対策
カリフォルニア州の学校では、毎日たくさんの宿題が出ます。語学はもちろん算数も理科も英語です。日常会話はどうにかなっても、英語による宿題となると手伝う親も必死です。とくにネイティブアメリカン(インディアン)の各種族の文化についてのレポートなどはお手上げです。そもそも親自身、種族がいくつあるかわかりません。こうした場合のヒントを挙げてみます。通常の科目については、教科書ガイド的な本がグレード(学年)別に販売されているので、それを親が勉強します。不測の課題についてはインターネットが役立ちます。宿題対策だけでなく、いろいろな情報収集のため赴任したらまず自宅にインターネット環境を用意しましょう。
帯同家族のメンタルケア
海外生活でもっとも重要なことの一つは、帯同家族のメンタルケアです。学齢期の子どもを連れて赴任した場合の関心事はどうしても教育になってしまいますが、私は子どもの教育よりもむしろ奥さんのメンタルケアに力を注いでほしいと思います。ある意味で子どもは語学の天才です。まったく英語が話せなかったにもかかわらず、また変なローマ字発音を覚えることもなく、いつのまにかきれいな発音で英会話ができるようになります。父親は現地の人との仕事を通して徐々に英語に慣れていきます。
そして、1年くらいたったころ子どもたちから「恐怖の一言」が発せられます。
「ママの発音、変だね」
何という残酷な言葉でしょう。奥さんたちは慣れない海外で買い物や子どもの学校の送り迎え、宿題の手伝いなどに追われて毎日を過ごしています。日本にいるときのように、余裕がない生活を続けたあげくに、この言葉を浴びせられてはあまりにもかわいそうです。子どもたちは毎日、英語づけですから英語を覚えるのは当たり前です。しかし、精神的に大人になっていないこともあって、何の気遣いもなく素直に発音の違いを指摘します。
家族帯同で海外赴任をされる方の成功・不成功は、ビジネス面だけではなく家族が最後まで元気で楽しく過ごすことができるかどうかです。海外赴任を成功させるためにも、生活を支える奥さんのことを最優先で考えるように心がけてください。
みなさんの海外赴任が、ご家族全員にとって実りあることをお祈りしています。







