数字で見る海外赴任
在留邦人数100万人を突破
わが国の対外経済活動の変化に伴い、海外に派遣される社員も変化してきた。1960年代は営業担当を主体とした「尖兵」のような駐在員が派遣され、1970年代には現地法人設立のために財務・経理担当者も加わり、1980年代には工場の海外移転に伴って現場の技術者から人事・総務担当者までが赴任するようになった。そして1990年代以降、日本の地方都市から海外の地方都市への派遣がいっそう増加してきている。
外務省在外公館を通じて行った、2005年10月1日現在の05年度海外在留邦人数調査によると、世界に在留している日本人の数は、戦後統計史上初めて100万人を突破し、101万2,547人となった。
また、海外にいる「長期滞在者」(3か月以上の滞在者で永住者でない者)は2005年10月現在、約70万2,000人(表1)で、毎年増え続けている。2001年から2005年までの5年間だけを見ても、約15万7,500人(22%)増えている。
そのうち特にアジア、北米、大洋州の伸びが著しい。アジアはこの5年間に約8万5,000人増えた。同様に約4万4,000人増えた北米は1990年代前半、減少傾向にあったものの後半から増加し、今世紀に入ってからも伸び率は低いものの毎年増え続けている。欧州はしばらく横ばい状態が続いたが、今世紀に入って増加している。
長期滞在者全体に占める割合でみると、10年前に42%を占めていた北米は36.5%に、23%を占めていた欧州は17.8%に減り、逆にアジアは29.5%から35.9%に増えている。大洋州も4%から5.6%へ増えている。アジアの急増の理由は、急成長を続ける中国を中心したアジア各国への工場移転・増設などに伴うものと見られている。
長期滞在者数を国別にみると(表2)、1位はアメリカの約23万5,000人、これに中国の約11万4,000人、イギリスの約4万4,000人が続いている。
長期滞在者数は、多い順にニューヨーク、上海、ロサンゼルス、バンコクとなっている。ニューヨークは前年に引き続き、総数・長期滞在者数ともに世界一となったが、在留邦人数は徐々に減少している。一方、ロサンゼルスは一昨年、昨年とも前年比8%を超えており、数年後に両方の順位は逆転する可能性が大きい。
長期滞在者を職業別に見ると(表4)、民間企業関係者(56.5%)と留学生・研究者・教師(23.5%)で全体の8割を占めている。
【表1】海外の長期滞在者(地域別)の推移
| 区分 |
2001年 |
2002年 |
2003年 |
2004年 |
2005年 |
全体比(%) |
前年比(%) |
| アジア |
166,913 |
180,362 |
199,122 |
226,752 |
252,376 |
35.95 |
10.15 |
| 大洋州 |
31,337 |
35,529 |
35,152 |
37,704 |
39,652 |
5.65 |
4.91 |
| 北米 |
212,147 |
228,078 |
240,033 |
244,644 |
256,295 |
36.51 |
4.55 |
| 中米・カリブ |
4,308 |
4,133 |
5,056 |
5,254 |
5,550 |
0.79 |
5.55 |
| 南米 |
5,951 |
5,649 |
5,491 |
5,407 |
5,347 |
0.76 |
-1.12 |
| 西欧 |
109,638 |
118,543 |
119,293 |
123,107 |
124,972 |
17.80 |
1.49 |
| 中・東欧、旧ソ連 |
4,346 |
4,684 |
5,260 |
5,779 |
6,456 |
0.92 |
10.49 |
| 中東 |
4,302 |
4,538 |
4,749 |
4,828 |
5,732 |
0.82 |
15.77 |
| アフリカ |
5,452 |
5,280 |
5,069 |
5,498 |
5,552 |
0.79 |
0.97 |
| 南極 |
40 |
40 |
44 |
42 |
37 |
0.01 |
-13.51 |
| 計 |
544,434 |
586,836 |
619,2690 |
659,003 |
701,969 |
100 |
6 |
外務省調べ(2005年10月1日現在)
【表2】国(地域)別長期滞在者数
|
国(地域) |
在留邦人数 |
| 1 |
アメリカ |
235,824 |
| 2 |
中国 |
114,170 |
| 3 |
英国 |
44,107 |
| 4 |
タイ |
35,581 |
| 5 |
オーストラリア |
27,655 |
| 6 |
ドイツ |
26,033 |
| 7 |
シンガポール |
23,613 |
| 8 |
フランス |
22,606 |
| 9 |
韓国 |
21,897 |
| 10 |
カナダ |
20,471 |
| 11 |
台湾 |
15,712 |
| 12 |
フィリピン |
10,696 |
| 13 |
インドネシア |
10,483 |
| 14 |
マレーシア |
9,456 |
| 15 |
ニュージーランド |
8,134 |
| 16 |
ベルギー |
6,592 |
| 17 |
イタリア |
6,519 |
| 18 |
オランダ |
6,491 |
| 19 |
ベトナム |
4,049 |
| 20 |
スペイン |
3,998 |
|
|
【表3】都市別長期滞在者数
|
都市名 |
在留邦人数 |
| 1 |
ニューヨーク |
46,360 |
| 2 |
上海 |
40,226 |
| 3 |
ロサンゼルス |
34,807 |
| 4 |
バンコク |
26,430 |
| 5 |
香港 |
25,751 |
| 6 |
シンガポール |
23,613 |
| 7 |
ロンドン |
20,238 |
| 8 |
シドニー |
11,671 |
| 9 |
北京 |
10,863 |
| 10 |
バンクーバー |
9,638 |
| 11 |
パリ |
9,288 |
| 12 |
台北 |
8,549 |
| 13 |
ソウル |
8,260 |
| 14 |
マニラ |
7,430 |
| 15 |
サンディエゴ |
7,389 |
| 16 |
デトロイト |
6,966 |
| 17 |
ジャカルタ |
6,622 |
| 18 |
デュッセルドルフ |
6,620 |
| 19 |
ホノルル |
6,589 |
| 20 |
サンフランシスコ |
6,263 |
|
表2、表3とも外務省調べ(2005年10月1日現在)
【表4】長期滞在者の職業別構成
|
計(人) |
全体比(%) |
前年比(%) |
| 民間企業関係者 |
396,931 |
56.55 |
7.63 |
| 報道関係者 |
3,660 |
0.52 |
6.80 |
| 自由関係者 |
28,113 |
4.00 |
9.70 |
| 留学生・研究者・教師 |
165,462 |
23.57 |
2.58 |
| 政府関係職員 |
25,368 |
3.61 |
1.06 |
| その他 |
82435 |
11.74 |
6.28 |
外務省調べ(2005年10月1日現在