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暮らしに関する手続き

公共料金の解約・精算

海外へ出発する直前には電気・ガス・水道なども精算しておかなければならない。いずれも、ストップする1週間前から2~3日前までに連絡しておけば、当日精算にきてくれる。電力会社やガス会社、水道局の連絡先・「お客様番号」などは、領収書に記載されている。
電話代の精算は、取りはずしの工事が終わったあとになるので、連絡は出発の2週間くらい前までにしておきたい。現在使用している住宅用の電話番号は、有料で電話局が保管してくれる。電話の権利保留だけなら、5年間は無料扱いとなる(番号は変わる)。
NHK受信料の前払い分は、局へ連絡すれば精算して返金してくれる。携帯電話やプロバイダについては、料金体系が複雑なので、早めに契約会社に相談する。
公共料金の支払いに銀行の口座振替を利用している場合、銀行口座をしばらくそのままにしておけば、引越し後の精算が簡単である。ただし、残高に注意しなければならない。数か月後に引き落としが止まっているかどうかの確認も必要。
そのほか、新聞や雑誌(週刊誌・月刊誌など)を定期購読している場合も、早めに購読中止の連絡をしておこう。

連絡期間 備 考
電気 1週間から2日前 当日精算
1週間から2日前 当日精算
水道 1週間から2日前 当日精算
電話 10日前まで 有料で電話番号を保管

携帯電話番号の保持・継続

国内で使用可能な携帯電話(ドコモ、SoftBank、auなど)は、海外では使用できない。au社では「一時利用休止」申請後、6か月以内の再利用であれば番号維持が可能である(申請手数料のみで基本料金不要)。その他の会社では申請後に番号が失われるため再利用時(帰国時)には新しい番号となる。番号維持を希望する場合、毎月の基本料金を支払う必要がある。一時利用休止を申請する利点として、復活時に継続利用年数やポイントを引き継げるほか、新規契約よりも割安に再契約ができることがあげられる。なお、SoftBankは2005年8月に休止サービスを終了した。

プロバイダについて

契約中のプロバイダ(パソコン通信局)はなるべく変えないようにし、赴任先からもEメールが使える状態にしておくほうが便利である。もちろん、そのプロバイダが赴任先にアクセスポイントがあるか、追加費用がどの程度かかるかの確認もしておこう。
CATVなど国内にしかアクセスポイントがないプロバイダの場合は、解約するしかない。経過措置としてYahooのメールアドレス(無料)を取得しておくか、nifty、AOL、JENS(AT&T)などに早めに乗り換えておくとよい。

郵便物の転送届

海外赴任後の日本の連絡先が決まったら、早めに受け持ちの郵便局に転居届を出しておきたい。1年間は、旧住所に送られた郵便物を依頼した先へ転送してくれる。ただし、海外の赴任先への転送は行っていない。
日本で生活していた住居に配達された郵便物のうち、ものによってはどうしても海外の赴任地に届けてほしいものが出てくる。その場合は、事前に民間の郵便転送サービス会社に依頼しておくと海外の住所に転送してくれる。
銀行や証券会社などからの通知、税金や年金などの連絡、クレジットカードの利用明細など、日本でしか受けとれないもの、また親戚や友人・知人からの私信など個人的な郵便物を適切な方法で転送してくれる。海外生活をサポートする業者などが取り扱っているので、問い合わせるとよい。

国際返信切手券・挨拶状

現地にいる人に赴任先の情報などを送ってもらう場合は、封書に国際返信切手券を同封すれば先方に負担をかけないですむ。国際返信切手券は、1枚150円で販売されている。先方が、現地の郵便局で航空書状の最低料金分の現地切手と交換できる仕組みなので、うまく活用したい。
赴任の挨拶状も、出発の2週間くらい前までには出しておきたい。赴任先の住所が決まっていない場合は、勤務先の住所を記載しておく。
赴任後に、挨拶状や年賀状などを出すときに困らないように、親戚や友人・知人などの住所録を作っておくと便利である。

自家用車の処分

現在、日本国内で乗っている自家用車を親戚や知人に預けて管理してもらう場合はそれほど問題ないが、売却する場合は、専門の業者であれ知り合いであれ、あとでトラブルが起きないようにきちんと手続きを踏んでおきたい。自動車保険の解約(強制、任意とも)も忘れずに手続きをすませておくようにしよう。 自動車を売却する場合、
1.実印、2.印鑑証明書1通、3.自動車税の納税証明書(当年度分)、4.車検証、5.自賠責保険証書、6.実印を捺印した委任状(指定用紙)、7.実印を捺印した譲渡証明書(指定用紙)が必要になる。
また、売却後に必ず車検証の名義も書き換えておくこと。名義変更をしておかないと、海外赴任後に本人に自動車税の請求がきたり、違反や事故の連絡・問い合わせがきたりする。 いざ売却の段になって問題になるのは、いうまでもなく車の値段である。親戚や知人に売る場合は比較的折り合いがつけやすいが、中古車をメーカー直営のディーラーなどに引き取ってもらうとなるとそうはいかない。かなり厳しい値段を提示してくると思わなければならない。査定価格は一般的に年式や車種で変わってくるが、そのときの車の走行距離や事故・修理歴、ボディーに傷があるかないかなど外観の「程度」などによっても大きく異なってくる。 交渉の場に、車に詳しい友人などに同席してもらうのも一つの方法である。業者のなかには悪質な者もいるので、信用と経験のある専門業者を選び、契約の際には一つひとつ確認しながら話を進めるようにしたい。
チェックポイントは、1.ローン中の車の残債は業者が精算してくれるか、2.代金はすぐに受け取れるか、3.売買契約書・名義変更通知書を発行してくれるか、などである。 なお、任意の自動車保険は、帰国時に同じ料率で自動車保険に加入できるように「中断証明書」をとっておこう。

自動車保険の証明書


中断証明書

海外赴任のために自家用車などを一時的に手放す場合は、任意の自動車保険を解約することになるが、帰国後に再契約する際、自動車保険の中断証明書があれば、「海外特則」にもとづいて中断前と同じ等級の無事故割引が適用される。保険会社に連絡して必ず中断証明書を発行してもらうようにしよう。中断証明書の申請は、保険会社所定の中断証明書発行依頼書に必要事項を記入し、保険証券の写しを添えて行う。
中断証明書は中断前の契約の満期日または解約日から13か月以内に申し出があった場合に発行され、中断前の契約の満期日または解約日の前には発行されない。保険契約者が赴任国に出発したあと、家族が自動車を使うケースが少なくないが、その場合は、家族が出国するときに中断証明書が発行される。
中断証明書は、帰国後の再契約の際の海外特則を適用する場合に必要になるが、特則の適用には、1.出国前の契約が出国日の6か月前以降に解約されるか、または満期を迎えている、2.中断前の契約が7~20等級である、3.中断期間が10年以内である―などの条件がついている。詳しくは、保険会社に問い合わせる。

無事故証明書

過去3年間に個人名義の自動車保険契約があり、事故による求償を受けていない場合は、解約・中断の際に、保険会社から「無事故証明」を和文と英文で発行してもらっておくとよい。英文のものは、赴任先で自動車保険に加入の際に提出すると保険料(掛け金)を割引いてもらえるのが普通だ。
また、日本で自動車保険に未加入の場合、日本を出国後2年以内なら、「自動車安全運転センター」(警察庁の外郭団体)から「無事故・無違反証明書」を取り寄せることもできる。

生命保険の確認

すでに加入している生命保険は、「海外渡航通知書」を保険会社に提出しておけば、海外赴任中もカバーされる。ただし、渡航中に契約内容を変更・追加することはできないし、保険料の支払い方法(通常は銀行口座振替)も変更が難しい。
出発前に、「海外駐在員総合保険」とあわせて補償内容の確認・見直しをしておく必要がある。とくに、入院給付金は通常、約款で「入院先が日本国内の病院または診療所と同等と当社が認めた医療施設に限られる」と定められているので、保険会社に確認しておこう。