ロンドン
住宅マーケット概況
国外からの赴任者、留学生増加の一方で極端な賃貸物件供給不足が続き、軒並みにマーケット賃貸価格が高騰した2022年。2023年に入り物件供給数は多少増えたものの、賃貸価格は1年前と比較し12%前後の値上がりが続いています。家賃の高騰原因はコロナ禍で入居者が見つからず売却に変更した家主の増加、ウクライナ情勢の影響を受け光熱費上昇に伴う家主負担の共益費の値上がり、更にインフレにより住宅ローンの利率が3倍近くに値上がりするなど負担増加。また住み替えを考える人々も家賃が高いという事で、契約更新される方が多く、物件の周りが悪くなっていることも要因です。インフレ率11.1%(2022年10月)から6.7%(2023年9月)と下降傾向にはありますが、2024年もまだまだ予断を許さない状況が続く予想です。
代表的な住居エリア
ロンドンの日本人駐在員85%はテムズ川の北側、15%が南側に住んでるといわれています。
セントラルロンドン(中心部)
最も需要の多いエリア。交通の便がよく、通勤、買い物にも便利なセントジョーンズウッド、スイスコテージ、また高級エリアと知られるケンジントン、ノッティングヒルは日本人駐在者に人気があるエリアです。ここ15年程は単身者を中心にビクトリア、ウェストミンスター、またバンク周辺の需要も増えています。
北部
シティーにアクセスが良く、古くから日本人コミュニティーが根付いている地区。日本人児童の受け入れ体制が整った良い現地校が多い場所としても知られ、家族向けのエリアとして人気地区です。
東部
第二の金融街と知られるカナリウォーフには築浅高層マンションが多く、日系会社が集まるバンク周辺にも交通の便が良いので、近年人気が出てきている地区です。
西部
日本人学校があり、イーリング、アクトンを中心に大きな日本人コミュニティーがあります。このエリアはご家族にも単身者にも便利で、西部の中心地として栄えています。エリザベス線の開通により中心部への移動も便利になっています。
南部
緑の広がる南部地区は、一戸建ての物件が多く、比較的家賃も安いため、ご家族向けのエリアとして人気。
一方で中心部に近くアメリカ大使館を中心としたNine Elm開発エリアは近年新築物件の建設が続き、注目を集め始めております。
家具情報
ロンドンの賃貸物件で多いのが、furnishedと呼ばれる家具付き物件です。ただし、地域や高級物件によってはunfurnishedと呼ばれる家具なし物件が多くなることもあります。契約前の交渉により、家具を追加することができるケースもありますので不動産仲介会社に相談するとよいでしょう。
住宅慣習
一般的な仲介手数料
契約書代金として£300 + VAT(ただし不動産会社により異なる)。個人契約にはかからない。
デポジット(敷金)
通常家賃の5週間分をデポジットとして、また家賃の1週間分を申し込み時にホールディングデポジット(手付け金)として支払うことが一般的です。
契約年数(賃貸借期間)
1年間から最高3年間
契約方法
法人契約 / 個人契約
住宅タイプ
日本のマンション/アパート型物件をフラット、家をハウスと呼びます。英国では一軒家を階ごと、また部屋ごとに改造したコンバージョンフラットと呼ばれるものもあります。ハウスには、テラス、デタッチ(一軒家)、セミデタッチ(二軒家)、タウンハウスなどがあります。
その他の情報
日本人学校
ロンドン西部には、文部科学省認定の日本人学校があり、日系幼稚園も充実しています。同じ様に北部も、国語の補習授業校と日本児童向けの幼稚園があります。
日本食
日本人以外からの需要が多い中心部はもちろん、ロンドンの至るところに日本食レストランや食材品店があります。また、現地スーパーでの取り扱いも増えているので、日常生活に困ることはありません。
日本語が通じる医療機関
日本語対応が可能な医療施設は、南診療所(南部)、ジャパングリーンメディカルセンターシティクリニック(中心部)、アクトンクリニック/レディースクリニック(西部)、ロンドン医療センター(北部)などがあります。健康診断や予防接種も対応している場合がありますので各施設にお問い合わせください。
情報提供元
〇社名:Relo Redac Strattons Limited
〇住所:Charles House, 108-110 Finchley Road, London NW3 5JJ
〇TEL:+44(0)20 7431 7755
〇URL:https://redacstrattons.com/jp/
〇E-Mail:lettings@redacstrattons.com